現場の進捗だけでなく、普段感じている事書いてます。
[ちょっと]の思いが垣間見れるかと思います。
横浜市で小さな長屋賃貸の建築が進行しています。
木軸骨組みが完成、中間検査が行われました。
コロナ+戦争..昨今の情勢でかなり時間的にはロスしていますが
すこしでも良い物件ができる様工務店さんと一緒に集中して
とりかかっています。(コロナはだんだん解放されてくる雰囲気はありますね)
集合住宅としては狭小地ですが上下階を使えるメゾネットタイプしていたり
周りにはあまりない様なお部屋が出来ればと企んでおります。
軽井沢の千住博美術館に行ってきました。静かだけどすごい衝撃を受けました。
外から見てると何も変わったところのないガラス張りの建物。
なんかよく見る建築家のエゴでガラス張りにしちゃったけど、実際はカーテンを閉めっぱなし
みたいな感じに。
大げさなファサードや門もなく、白樺?木々の中をぐるっと迂回させられ
どんな建物だろうと期待させられます。
ユニバーサルスタジオのハリ-ポッタ-ゾーンに入る前に木々の中を延々並ばされ
突然、映画中の世界に迷い込むそんな狙い、、、、
自販機で券を買って建物に入ると突然2枚目のインテリアに遭遇します。
一緒に行っていた息子が『床が斜めなんだ〜』と
写真ではまたく伝わらないとは思いますが斜めと言うよりも
森の中の丘にそのまま屋根をかけたような….山なり??
僕ら建築士には水平垂直はとても大事だし
欠陥建築は床のビー玉が転がるし、何かこぼしたら流れて行っちゃうし……
暗い展示も一部あって見てるうちに水平感覚が狂ってくるような?
そんな事は御構い無しに床が山なり…でもこんな建物今までにもあった…かのように
自然でとてもシンプル。(もちろん出会った事はない)
山を登りながら丘を歩きながら景色や花々を見て歩く…床が平らな訳が無いそんな感じ?
建物の使い方の行為?概念を静かに打ち壊している素晴らしい建物でした。
(内部写真は撮れないのでホームページから持って来てしまいました。)
神奈川で設計させていただきました共同住宅が全て完成、全室入居も完了 カメラマンさんに写真を撮ってもらいました。
私のiPhoneスナップと比べるとだいぶ綺麗かな。
木を使った優しい集合住宅を作りたいと常々思っています。
賃貸でもカフェの様な柔らかなインテリアが作れたら
入居される方に喜んでいただけるのではないか??
アパ-ト 共同住宅は大体ビニ-ルクロスで壁天井を囲われた殺風景なお部屋が多いですね
それは防火に対する法規が厳しく木の部分を
石膏ボードで被覆しなければならないからなんです。
少しでも木材をそのまま見せて、なるべく費用をかけずに
一般的な建築法でも出来る方法を考えています。
集合住宅の建物は防火上
1.耐火建築物
2.準耐火建築物
3.省令準耐火
4.防火構造
と4段階に分かれています。
東京の余裕のない敷地では
2.準耐火建築物の場合、燃えしろ設計という考えで梁を木材を剥き出しに出来ます。
これは計算上の材料サイズよりも4面35mm燃えるかもしてないとして大きくしておきます。
(木材は表層が燃えると炭化して内部に火が進むのを防ぐという考えです)
構造計算が必要になります。
3.省令準耐火の場合、外壁は防火構造耐火30分+内部も防火処置をしましょう。
という2と3の中間できな考え方です。
外壁では真壁造りが可能です。昔の土壁のお家は柱や梁が壁から少し出張って見えていましたね
それと同じ事が可能、既成のサイディングでもあります。
また非構造部分、小屋裏収納や床を直接支えていない小梁など造作部分では
そのまま木軸剥き出しにできます。(建築場所の行政との協議にもよります)
4.防火構造の場合は、外壁が防火構造耐火30分で屋根が不燃材ならば良いので
雑誌に載っている様な、屋根組まで全部剥き出しの素敵な感じに作ることも可能です。
※ただし、建物火災保険の等級まで考慮に入れると油断なりません。
1.2.3と4防火構造では 保険等級はH構造とT構造にかわり倍近くに跳ね上がります。
集合住宅は建物も大きいので10年で100万超えなんて事も多いので重要です。
立地や諸条件にもよりますが 省令準耐火に出来ると一番良さそうかな。
少しでも木をそのまま使った優しいお部屋を作りたいと日々悩んでいます。
鶴見で三階建長屋のプロジェクトが進んでいます。配筋検査に行ってきました。
横浜市は三階以上で基準法の配筋検査があります、珍しいです。
荷重のかかるスラブ耐圧は100ピッチこれは
かなり細かいですよ
基礎梁もあり全体的にかなりゴツい基礎になります。